材料

クロス屋さんが使うパテ

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クロス屋さんの仕事の中で重視されるのはクロス貼りの下地を作るパテ打ち作業です。

見習い君

パテって何ですか?

ハンバーガーの中身もパテって言いますよね?

親方

ハンバーガーのパテはおいといて・・・

今日はクロス屋が使うパテについて説明するよ。

傷やひびなどの欠損部分を埋めて修復する材料で、粘土のように柔らかく自由に形を変えられる素材のことをパテと言います。

木材や金属に使うもの、プラスチックに使うものなど様々な種類があります。

この記事で紹介するのはクロス屋さんが使うパテ、クロス貼りの下地に使うものです。

クロス屋さんが使うパテ

クロス屋が使うパテの種類

クロス屋が使うパテは主に石膏系の粉末タイプで、水で練ってから使用します。

主なメーカーはヤヨイ化学販売・株式会社ニットー・吉野石膏、サンゲツなど。

パテの画像

下塗り用上塗り用

パテは大きく分けて下塗り用上塗り用の2種類があります。

下塗り用は主にプラスターボード(石膏ボード)の継目を埋めるために使用し、上塗り用より目が粗いことが特徴です。

硬化型と反応型

クロス屋が使うパテは粉末を水で溶いて使います。

乾燥すると固まる性質があるので、工事をスムーズに進めるためには乾燥時間を把握する必要があります。

パテの固まり方の特徴で硬化型反応型の2種類があります。

硬化型のパテ

硬化型は水を入れてかき混ぜ始めると徐々に固まっていくタイプです。

硬化型の外袋に書いてある『60』『120』などの数字は乾燥時間の目安です。

『60』と表示されているものは60分経つと固まります。

『120』と表示されているものは120分で固まります。

反応型のパテ

反応型はプラスターボードに塗ってから固まり始めるタイプです。

塗らなければ固まらないので練り置きができて経済的です。

パテの作業手順

下地のパテは基本的には下塗り中塗り上塗りの3回塗ります。

  1. 下塗り(下塗り用パテ)
  2. 中塗り(上塗り用パテ)
  3. 上塗り(上塗り用パテ)
パテの下塗りと上塗り

塗るだけではボード面との段差ができてしまうので、削り取ったり(ケレン)表面を滑らかにする作業(サンダー)も必要です。

  • ケレン:下塗りの後、又は中塗りの後に段差を無くすために半乾きの状態で余分なパテを削り取る。ケレンベラを使用。
  • サンダー:上塗りの後、サンダーで表面を平滑に仕上げる。サンダーを使用。

    大まかな作業手順は、下塗り/中塗り→ケレン→上塗り→サンダーといった感じです。

    親方

    使うパテの種類や道具、現場の状況などに応じて変わってくるよ。

    クロス屋さんのパテの選び方

    ここからは、私がパテを選ぶときに気を付けていることを紹介します。

    パテは各メーカーから色々な製品が出ていて、どれを選んで良いのか分からないという声も多く聞きます。

    下塗り用、上塗り用とで求める機能が違うので、何を基準に選ぶかの参考にしてください。

    下塗り用パテを選ぶときに気を付けていること

    ①やせが少ない

    下塗り用のパテはやせが少ない製品を選びます。

    プラスターボードの表面の角にはエッジ加工が施されているので、ボード同士の継目にはV字の切り込みがあります。

    下塗りパテを塗る目的は、主にこの継目を埋めて表面を平らにすること。

    パテが乾いてボリュームが減ることを『やせる』と言います。

    パテがやせるとボードの継目がへこんでしまう。

    パテがやせるとボードの継目がへこんでしまい、作業が増えるので、やせの少ないパテを選びます。

    ②経済性

    下塗り用のパテは上に上塗り用パテを重ね、さらに壁クロスを貼ってしまえば目には触れない部分。

    かと言って、あまりにも安くて目の粗いザラザラの下パテを選んでしまうと扱いにくく、上塗りパテの仕上がりにも響いてしまいます。

    程よい性能と経済性に見合ったものがベストです。

    ③塗りやすさ

    パテの作業はクロス貼り作業よりも時間と手間がかかります。

    作業がしやすいことも重要なポイント。

    パテののびが良いと途切れなく塗れ、作業効率も上がります。

    上塗りパテを選ぶときに気を付けていること

    ①ちゃんとやせる(耳が切れる)

    上塗り用のパテは、下塗り用とは逆で乾くとボリュームが減る(やせる)ものを選びたいです。

    下地のボード表面との段差を無いことを『パテの収まりが良い』とか『耳が切れている』『パテ尻が切れている』と言います。

    パテの収まりの良い例と悪い例

    上の図の悪い例のように『耳が厚い』と、仕上げのサンダー作業が大変になります。

    ②塗りやすさ

    上塗り用パテは、のびの良さが選ぶときのポイントになります。

    のびが良いと途切れなく塗れ、仕上がりがきれいになります。

    作業効率も上がります。

    ③仕上がりがきれい

    下塗り用パテでは経済性重視でしたが、上塗り用は経済性よりは仕上がり具合を優先します。

    親方

    その他、下地になる石膏ボードとの相性も考えてパテを変えたりもするね。

     

    クロス屋さんが使うパテ まとめ

    今回紹介した内容をもう一度かんたんにまとめます。

    パテの種類

    *パテは重ねて塗るため、下塗り用上塗り用がある。

    下塗り用パテ:下塗りに使う

    上塗り用パテ:中塗り・上塗りに使う

    *パテの固まり方の違いで硬化型反応型がある

    硬化型:水を入れてかき混ぜ始めると徐々に固まっていく

    反応型:プラスターボードに塗ってから固まり始める

    パテの作業手順

    1. 下塗り(下塗り用パテ)
    2. 中塗り(上塗り用パテ)
    3. 上塗り(上塗り用パテ)

    大まかな作業手順は、下塗り/中塗り→ケレン→上塗り→サンダー

    パテの選び方

    *下塗り用パテを選ぶときに気を付けていること

    • やせが少ない
    • 経済性
    • 塗りやすさ

    *上塗り用パテを選ぶときに気を付けていること

    • ちゃんとやせる(耳がきれる)
    • 塗りやすさ
    • 仕上がりがきれい
    見習い君

    パテって奥が深いんですね…。

    カタログを見てみたら種類がありすぎて、何を選んでいいのか余計分からなくなりました!

    親方

    パテ選びの参考になるように私がこれまでに使ったパテの特徴を紹介した記事もあるよ。

    クロス屋さんのパテは何がおすすめ?