道具

クロス職人が自動糊付け機を使うメリット

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クロス屋さんの道具で一番高価で重要なのがのり付け機。

のり付け機は大きく分けると2種類、手動と自動のものがあります。

見習い君

昔から使われているのは手動のり付け機ですよね?

自動のり付け機と何が違うんですか?

親方

手動のり付け機を長年使ってきたけど、やっぱり自動のり付け機の方が断然作業効率が良いね!

クロス職人として仕事をしていくためには断然自動のり付け機が便利です。

DIYや補助的に使用するのなら手動のり付け機を検討しても良いですね。

職人歴27年の親方が、手動・自動両方ののり付け機を使ってきた経験から手動・自動それぞれのメリット・デメリットを紹介します。

手動のり付け機のメリット・デメリット

私が長年使っていたのは極東産機のβ-EDという機械で、今も手元にありますが、最近は使うことはほとんど無いです。

現在も同シリーズはバージョンアップを重ねつつ販売されていて、現行モデルはのり箱にのり自動攪拌機(別売り)を接続できる機構が追加されています。

KYOKUTO手動壁紙糊付機 β-EZ 11-1436

手動のり付け機のメリット

価格が安い

自動のり付け機と比べると価格は1/2〜1/3程度です。

比較的軽く、一度に運べる

自動のり付け機と比べると軽く、1人でも1度で運べます

設置・後片付け・洗浄が比較的楽にできます。

電源が無くても使える

手動のり付け機は電源が無くても使え、スペースさえあれば使う場所を選びません

手動のり付け機のデメリット

すぐに使えるわけでは無い

手動のり付け機をプロとして使いこなすのにはコツ慣れが必要で、使いこなせるようになるには時間がかかります。

時間がかかる

セットしたクロスを前面に手で引っ張るのですが、1回で引っ張れるのがおよそ60~70cm程度です。

1日に使いたいクロスの量を手動のり付け機でのり付けすると慣れた職人でも2時間〜3時間はかかります。

疲れる

セットしたクロスを両手で左右平行に引っ張る必要があり、肩・腕が疲れます

力のいる作業で腰も痛くなり、背中も痛くなる…けっこうな重労働です。

自動のり付け機のメリット・デメリット

クロス職人として効率良く仕事をするためには自動のり付け機は欠かせません。

ただ、購入しようと思うと高価で、種類も多くあってどれを買えば良いのか迷います。

壁紙自動のり付け機のメーカーは極東産機(KYOKUTO)、ヤヨイ化学(YAYOI)がよく知られています。

親方

私が今使用している自動のり付け機は、KYOKUTO Hiβ(ハイベータ)マスターⅡ。

前に使っていた機械を買替えるタイミングで一番新しい機種を選んだよ。

自動のり付け機のメリット

誰でも使える

自動のり付け機はのり付け後のクロスがまっすぐ勝手に出てくるので、誰でも簡単に使えます。

早い

自動のり付け機にはスリッターが付いています。

スリッターというのはクロスの「耳」と呼ばれる余分な端部分をカットする装置。

のり付けと同時にスリッターがクロスの耳をカットしてくれるので、その後の作業がしやすくなります。

疲れない

操作パネルに数値を入力しておけば、自動で必要枚数を必要な長さの分のり付けしてくれます。

人は機械から出てくるのり付け後のクロスをカットして、たたむだけと簡単なので疲れません。

自動のり付け機のデメリット

高価

安い機種でも20万円代以上と高価です。

が、その分仕事もしてくれるのでクロス職人の相棒的存在。

購入後のメンテナンスは必要ですが、何十年と使えるものなので先行投資と割り切りましょう。

重い

およそ35㎏以上と、手動のり付け機と比べると10㎏くらい重く、1人で一度には運べません。

本体・スリーッター部分・脚部分、と3つのパーツに分かれるので分けて運びます。

親方

めんどうな時は脚部分は本体に付けたまま運ぶね。

現場内では脚にキャスターが付いているからそのままで移動できるよ。

電源が無いと使えない

自動のり付け機の動力は電気なので、電源が無い場所では使えません。

自動のり付け機の寿命

見習い君

ところで、自動のり付け機はどれくらい長く使えるんですか?

親方

メンテナンス次第で20年~30年は使えるね。

自動のり付け機を長く使っていると、スリッターの刃やキャスター、ローラーなどがすり減ってくるので交換が必要になります。

交換部品によっては高価なものもあるので、「部品交換をして長く使うか」、「いっそ新品に買替えるか…」と考え始めるきっかけになります。

メーカーが新しい機種を発売するタイミングでも買替えを検討する職人さんが増えるようです。

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KYOKUTOの自動のり付け機の機能別比較表のページにリンクしています。

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