道具

クロス職人が持っておきたいカット用定規

クロス職人の定規
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クロス貼りの仕上がりで目につきやすいのがクロスとクロスの継目部分のジョイント。

ここをきれいに仕上げるのがクロス職人の腕の見せ所と言っても過言ではないと思います。

ジョイントをきれいに仕上げるために、あると便利な定規を紹介します。

見習い君

定規と言っても長さを測るための目盛は付いていなくて、一見細長い板のようですね。

親方

ただの板きれじゃないんだな。

きれいにカットする為に細かい工夫がされているんだよ。

クロス職人が使う定規はジョイントカット用

クロス職人の定規の使い方

クロス職人が使う定規は長さを測る定規ではなく、クロスとクロスの継目部分(ジョイント)をカットするときにカッターのガイドになる道具。

カット用定規ジョイント定規とも言います。

こういった定規を使わず地ベラを使う職人さんもいますが、定規を使った方が長さもあるし、早くきれいにジョイントをカットできます。

親方

ジョイント部分を地ベラを使うと、一方向に力が入り目スキの原因になりやすいんだね。

地ベラを使うのには高度なテクニックが必要になるよ。

目スキは漢字で書くと「目隙」。

クロスとクロスの間に隙間ができてしまう状態です。

クレームにもなりやすいので、目スキを起こさないように貼るのがプロの技です。

カット用定規が使いやすい理由

定規には短いもの、長いものがあり、長いものは押さえやすいように反らせてあるものがあります。

代表的なものは極東産機の桃山定規。

定規自体が湾曲しているのは、製品不良ではなく、この方が壁面にピタっと押し付けやすく、ずれることなくジョイントカットができます。

クロス屋の定規は反っている

角が鋭角になっている短い定規は、階段巾木の上や狭い場所で使いやすいです。

適材適所で道具を使い分けるのはきれいな仕事をするための基本ですね。

クロス職人におすすめの定規

これは使いやすい!と思った定規を紹介します。

それは、NITTOアシンメトリー定規Blue

クロスのジョイント部分をカッターで切断する時にこのアシンメトリー定規を使うと仕上がりがきれいになります。

その秘密は、この定規の右側と左側とで高さが約1㎜違うこと。

名前のとおりアシンメトリー(左右対称でない)ってことですね。

アシンメトリー定規イメージ

使う時は高さが低い方(ブルーに色がついている)をジョイントの上にあてます。

ジョイント部分はクロスの重なりとカットテープ、下敷きテープとが重なっていて、クロスだけを貼ってある面と高さが違います。

この厚みの差を考えて作られているので、クロスをカットする時にカッター刃の角度が傾かず、きれいなジョイントに仕上がります。

NITTOアシンメトリー定規Blueのサイズは370mm、450mm、600mm、900mm、1200mmの5種類。

自分の使いやすいサイズを1本持っておくと良いですよ。

親方

私が良く使うのは600mmです。

ジョイントをきれいにカットするには?

カットミスを減らす

「クロスとクロスの継目部分(ジョイント)が目立つ」とお客様から指摘をされることがあります。

その原因の1つとして考えられるのがカットミス

クロスのジョイントのカットミスを細かく見てみると、

  • カッターの刃が斜めに入っている。
  • カッターの刃が定規からはずれている。
  • カッターの刃が強く入りすぎている。
  • カッターの刃の入り具合が弱く、クロスが切りきれていない。
  • 切りカスが残っている。

などなど。

見習い君

カッターを使う時の力の入れ加減も大切なんですね。

親方

道具を正しく使って、何度も練習して技術を身につけて欲しいね。