新築物件などでクロス工事をするときは、建物にまだ照明器具がついてないことがほとんど。
暗い所では仕事ができないため、照明器具代わりの投光器を持ち込む必要があります。
暗くて細かい箇所が見えないとクロスの仕上がりに影響するからね。
投光器は必ず持っていくよ。
投光器には、クリップライトやスーパールミネなどさまざまな種類があります。
この記事では、現役クロス職人の親方が、実際に現場で使っている投光器と、投光器と一緒に使っているコード類も合わせて紹介します。
「どんな投光器が使いやすい?」「何個くらいの投光器を用意したらよい?」など、投光器の購入を検討中の方は、最後まで読んで参考にしてください。
クロス屋が使う投光器
親方が実際に使っている投光器は主に、「クリップライト」「スーパールミネ」「充電式ハンディライト」の3種類です。
3種類を順番に紹介していきますね。
クリップライト
内装工事現場では昔から使われているのが「クリップライト」と呼ばれるタイプの投光器です。

新築の現場には毎回クリップライトを5個持っていきます。
基本は天井にぶら下げますが、場合によっては脚立に取り付けたり床に置いたりと、作業の進捗に応じて位置を変えます。
クリップライトはホームセンターなどで手に入ります。
◇クリップライトの電球の色◇
黄色い光の「電球色」より、白い光の「昼光色」「昼白色」の方が、作業時の細かい部分がよく見えます。
スーパールミネ
前述のクリップライトと比べると、新しいタイプの「スーパールミネ」。
ホームセンターなどでもよく見かけるようになりました。

形もかっこいいし、気に入ってますね。
「スーパールミネ」という商品名で、電球の周囲に花びらのように羽が付いています。
羽部分も光り、閉じて全方向照射 開いて全面照射と、照らしたい箇所によって明るさの調整ができます。
今までのクリップライトと比べると、とっても明るい!
「スーパールミネx48」で4800ルーメン、「スーパールミネx60」では6600ルーメンの明るさ。
年をとると明るさを感じる力も若い頃と比べると劣ってくるとか…。
細かい仕上がりを求められる現場では、明るい照明器具があると心強いね。
◇明るさを表すルーメンという単位◇
ルーメンとはLED照明が普及してから使われだした単位です。
従来の白熱電球はワット数が表示されていました。
ワット数は消費電力を表す単位ですが、白熱電球の場合 消費電力と明るさが対応していたので「明るさを示す単位」にもなっていました。
ところが、LED電球は少ないワット数で白熱電球と同じだけの明るさが実現できるため、ワット数では明るさを判断できません。
そそのため正しい明るさの判断基準としてルーメンという単位が使われるようになりました。
ちなみに60Wの白熱電球と同じくらいの明るさのLED照明は810ルーメン程度です。
スーパールミネに欠点があるとすれば、本体部分が壊れやすいこと。
しかし、壊れたからといって捨てるのはもったいない!
実は、残った羽のライト部分はまだ電球として使えます。
スタンダードな形状のクリップライトに取り付けると、再利用できますよ。

充電式ハンディライト
「クリップライト」「スーパールミネ」と一緒に、必ず現場に持っていくのが「充電式ハンディライト」です。
「クリップライト」「スーパールミネ」にはコードがついていて、電源がないと使えません。
「充電式ハンディライト」は電源がない時に役立ちます。
◇「充電式ハンディライト」はこんな時にあると便利!◇
作業終了後:片付けるためにクリップライトを電源から外すと、現場内は暗くなります。残りの作業のために「充電式ハンディライト」があると便利。
狭い場所の作業時:クローゼットの中など、他の投光器で照らしきれない狭い場所を部分的に照らしたいときにも「充電式ハンディライト」が活躍します。
私が愛用しているのはマキタの「充電LEDワークライト」です。
マキタの「充電LEDワークライト」はバッテリーと充電器は別売り。
しかし、電気ドライバーなど他の工具のマキタ製バッテリー・充電器があれば、一緒に使えます。
投光器と一緒に使う「延長コード」
これまで投光器の紹介をしてきましたが、投光器を使うためにはコード類も忘れてはいけません。
「コードリール」とか「電工ドラム」と呼ばれるリール式の延長コードは必須。
1カ所の現場には、「コードリール」2個、予備の「延長コード」(10m×2本・4m×1本)を持っていきます。
私がいつも使っているコードリールはハタヤ「サンタイガーリールGT-30」。
ハタヤ「サンタイガーリールGT-30」には差込口が4つあり、防塵キャップが付いてます。
クロス工事の現場は埃っぽいので防塵キャップはあった方が安心ですね。
また、ハタヤ「サンタイガーリールGT-30」のコードは30m。
もっと長いものもありますが、短すぎず長すぎずで30mくらいがちょうど良いと思います。
予備で持っていく「延長コード」も、差込口に防塵キャップのついたものを使っています。
「延長コード」はクロス屋には必需品
リフォームなどの現場では、電源はコンセントから使えます。
しかし、新築物件の現場でクロス屋が作業をする場合、電気工事はまだで、コンセントは使えません。
新築現場の電気はどこからとるんですか?
投光器があっても電気が通って無いと使えないですよね?
新築物件の現場では、工事用に設置されている仮設電源から電気を取ります。
仮設電源は現場敷地内のどこかにあるはず。
事前に確認しておきたいね。
仮設電源は屋外に設置されていることが多く、電気をとるのに延長コードが必要です。
クロス工事の現場では、投光器以外にも糊付機や撹拌機、空調機器など電化製品が多いので、いくつかのコードリールや延長コードを組み合わせて対応。
クロス屋にとって「延長コード」は大切な道具のひとつです。













