新築物件でクロス職人が工事をする段階では、建物にはまだ照明器具がついていません。
暗い所では工事ができないため、照明器具代わりの投光器を持ち込む必要があります。
暗くて細かい箇所が見えないとクロスの仕上がりに影響するからね。
投光器は必ず持っていくよ。
どんな投光器が使いやすいのか、現役クロス職人が実際に現場で使っているものを紹介します。
クロス屋が使う投光器
クリップライト
新築の現場には毎回5個のクリップライトを持っていきます。
基本は天井にぶら下げますが、場合によっては脚立に取り付けたり床に置いたりと、作業の進捗に応じて位置を変えたりもします。
クリップライトはホームセンターなどで手に入ります。
クリップライトのLED電球を選ぶときに気を付けたいのが電球の色です。
黄色い光の「電球色」よりは白い光の「昼光色」「昼白色」を選んだ方が作業時の細かい部分がよく見えます。
それでも今ひとつ明るさが足りない気がして、新しいタイプのクリップライトを使ってみました。
それがこの後紹介する「スーパールミネ」です。
スーパールミネ
新しいタイプのクリップライトを見つけたから使ってみたら、これが明るくて使いやすかったんだよ!
形もかっこいいし、気に入ってますね。
スーパールミネという商品名で、電球の周囲に花びらのように羽が付いています。
羽部分も光り、閉じて全方向照射 開いて全面照射と、照らしたい箇所によって調整ができます。
明るさはスーパールミネx48で4800ルーメン、スーパールミネx60では6600ルーメンもあって、明るい!
年をとると明るさを感じる力も若い頃と比べると劣ってくるとか…。
細かい仕上がりを求められる現場では明るい照明器具は力強い味方です。
明るさを表すルーメン
ルーメンとはLED照明が普及してから使われだした単位です。
従来の白熱電球はワット数が表示されていました。
ワット数は消費電力を表す単位ですが、白熱電球の場合 消費電力と明るさが対応していたので明るさを示す単位にもなっていました。
ところが LED電球は少ないワット数で白熱電球と同じだけの明るさが実現できるため、ワット数では明るさを判断できません。
それで 正しい明るさの判断基準としてルーメンと言う単位が使われるようになりました。
ちなみに60Wの白熱電球と同じくらいの明るさのLED照明は810ルーメン程度です。
スーパールミネに欠点があるとすれば、本体部分が壊れやすいこと。
残った羽のライト部分はまだ電球として使えるので、スタンダードな形状のクリップライトに取り付けて再利用しています。
充電式ハンディライト
前述したクリップライト・スーパールミネの他に現場に持っていくのが充電式のハンディライトです。
クリップライト・スーパールミネにはコードがついていて、電源が無いと使えません。
充電式のハンディライトは電源がない時に役立ちます。
例えば、作業を終えて使っていたクリップライトを電源から外して片付ける時、他に照らすものがないと現場内は暗くて作業ができません。
そんな時に電源が無くても使えるハンディライトがあると便利です。
私が愛用しているのはマキタの充電LEDワークライト。
マキタの充電ワークライトはバッテリーと充電器は別売り。
電気ドライバーなど他の工具がマキタのものならバッテリー・充電器は使いまわせます。
電源はどこから取る?
ところで、新築の現場は電気が通っているんですか?
照明器具があっても電気が通って無いと使えないですよね?
新築物件の現場には仮設電源が設置されているので電気はそこから取ります。
仮設電源は現場敷地内のどこかにあるはず。
事前に確認しておきたいね。
仮設電源は屋外に設置されていて、そこから電気をとるのに延長コードが必要。
コードリールとか電工ドラムと呼ばれるリール式の延長コードが便利です。
延長コード
1カ所の現場には、コードリール2個、予備の延長コード(10m×2本・4m×1本)を持っていきます。
いつも使っているコードリールはハタヤ サンタイガーリールGT-30。
ハタヤ サンタイガーリールGT-30は差込口が4つあり、防塵キャップが付いてます。
クロス工事の現場は埃っぽいので防塵キャップはあった方が安心。
GT-30はコードが30m。
もっと長いものもありますが、短すぎず長すぎずで30mくらいがちょうど良いと思います。
予備の延長コードも差込口に防塵キャップのついたものを使っています。
現場作業中は投光器以外にも糊付機や撹拌機、空調機器など電化製品が多いのでコードリールと延長コードを組み合わせて対応しています。