クロス屋さんにとってパテ打ち作業はクロス貼りよりも時間と労力をとられる仕事です。
パテの仕上がり具合が、クロスを貼った後の全体の仕上がりにも響いてくるので、手を抜けない作業工程なのです。
職人さんによって、使うパテや道具が違いますよね?
どうしてですか?
パテの塗り方は職人さんによってそれぞれで、大きく2通りの考え方があります。
- 下塗り重視タイプ
- 上塗り重視タイプ
それぞれの考え方で選ぶ道具やパテが変わってきます。
私は断然下塗り重視タイプだね。
パテの仕上がりはその後のクロス貼りにどう影響するか
パテの仕上がり具合は、天井や壁に実際にクロスを貼る時の貼りやすさ、貼った後のクロスの表面に影響が出てきます。
トラブルやクレームの原因にもなるので下地とはいえ丁寧に仕上げる必要があります。
パテの仕上がりがトラブルの原因になる
クロスを貼る時にパテ後のサンダーの削りカスが壁面に残っていると、のりの接着が悪くなります。
のりがの接着が悪いと、後でクロスが浮いてきたり、はがれたり、といったトラブルの原因になります。
パテの仕上がりがクレームの原因になる
クロスを貼った後に下地のパテに凸凹が残っていると、クロスの上からでも光の当たり具合等によって凸凹が目立ってしまいクレームの原因になります。
表面に凸凹やパテを塗った後の筋が残って平滑な状態では無いことを不陸(ふりく)と言います。
不陸が見られるとトラブルやクレームのもとになるので要注意!
ここからは下練り重視タイプと上塗り重視タイプの考え方と仕上げ方の違いを解説します。
下塗り重視タイプのパテの仕上げ方
とにかく下塗りを丁寧に、上塗りは薄く。
パテの下塗りを重視する職人さんは、下塗りを丁寧に仕上げレベルに作ってしまい、上塗りは接着力を上げるためだけの感じで薄く塗りたいと考えます。
下塗り用パテは痩せにくいタイプ、上塗り用のパテは薄く塗りたいので瘦せやすいタイプを選びます。
下塗りを丁寧にするメリットは、サンダー掛けの必要が最低限ですみ効率的です。
サンダー掛け作業が減り、削った粉を被ることが少なくなり後の掃除も楽になる事もメリット。
ハウスダストにアレルギーがある人にはこちらの方がおすすめですね。
上塗り重視タイプのパテの仕上げ方
下塗りも上塗りも厚めにしてサンダーできれいに仕上げる
パテの上塗りを重視する職人さんは、最終的にサンダーできれいに仕上げるので下塗りは比較的短時間の作業ですませたいと考えます。
下塗り用・上塗り用ともに痩せにくいタイプのパテを選びます。
パテ打ち作業中は細かいところは気にしないでサクサク作業。
下塗りも上塗りも厚めに仕上げた後、サンダーをかけて表面をきれいにする。
サンダー掛けに時間がかかるのと、削った粉が大量に出るので掃除が大変です。
職人さんの性格や考え方でやり方が変わってくるから、どちらが良いとは一概には言い切れないんだよね。
新しい道具も出てきているから、試しながら自分に合ったやり方を見つけたいね。
サンダー掛けの作業をぐんと楽にするのが、マキタのドライウォールサンダー。
このドライウォールサンダーを使うことで パテ打ち作業がぐんと楽になりそうです。
最近使い始めたので、使った感想を『クロス屋を救う?ドライウォールサンダーを使ってみた感想』で紹介しています。